はじめてのライビュ
2023年3月5日、舞台『魔法使いの約束』祝祭シリーズPart1のライブビューイングを見てきました。
もともとYouTubeでの無料配信をきっかけにはまったので、いままでは自宅のノートパソコンの画面でしかまほステを見たことがなかったのですが、今回思い切ってライビュのチケットを取って本当によかったです!
特に映画館だと音響が全くの別物ですね。
あの素晴らしい記憶を忘れてしまわないようにレポを書いておきたいと思います。
西の国の祝祭
各国で祝祭を行い、太古の神殿と原始の精霊を蘇らせることで、世界の均衡を取り戻すことになった賢者様と魔法使いたち。
まずは西の魔法使いと東の魔法使いたちが西の国豊かの街で祝祭を行うことになります。
そんな西の祝祭でいちばん印象的だったのは、なんといっても歌!
なかでもアントニオ様と家なし魔女の歌が圧倒的に上手くて、すごく感動しました。
もうずっとずっと聴いていたかったし、ライビュで見て本当によかった!と思いました。
以下、印象に残ったシーンを順番に上げていきますね。
第2章の『Shall we dance?』ではフィガロからのダンスの誘いを断っていた賢者様。
でも祝祭の序盤ではふたりで手を取り合って踊っているシーンがあって、めちゃくちゃ動揺しました。
えって思ってる間に終わっちゃったから、また映像でじっくり見たいシーンNo. 1。
豊かの街に到着後、失礼な貴族たちに対して真っ先に喧嘩を売るファウストに思わず笑ってしまいました。あっ、先生が一番喧嘩っ早いんだって。
ヒースクリフも先生は止めてくれると思ったのに!?っていう顔をしていたし、あの場にいた全員がそう思ったはず。
アプリ版1.5部でファウストが「喧嘩の売り方はフィガロに教わった」と答えていたのを思い出して、より味わい深かったです。
あと、クロエが歌っているシーンではずっと涙腺が決壊していました。
クロエがラスティカに初めて豊かの国に連れてきてもらったときのことを鮮明に覚えているのも、この夢が覚めてしまわないようにと夜のあいだ必死で目を閉じないようにしていたのも歌と一緒に胸にダイレクトに迫ってきて。
それと同時に、ラスティカがクロエにとって特別なその日のことを忘れていたらどうしようと怖くもなりました。
クロエ〜〜!幸せになって!!
魂の欠片のムルが登場して以降は、怒涛の展開すぎて放心状態でした。
特にカジノをしながらのムルとアントニオ様の歌の掛け合いがすごくて忘れられません。
ムル役のひとの演技が本当に良かった。大好き。
あと、賢者様がみんなとおそろいの衣装をちゃんと着ていたのがすごくすごく嬉しかったです。
舞台では晶くんですけど、晶ちゃんだった場合はネロ・ファウストと同じようなフリルたっぷりのブラウスや、ラスティカみたいに華やかなワンピースを着ていたのかもしれないと思うとそっちも見てみたかったなぁという気持ちにもなりました。
ひとつ気になったのは、アントニオ様は西の王位継承をめぐる騒動に巻き込まれていないのかということ。
アントニオ様は西の国王の従兄弟らしいので、リリアーナ姫よりもずっと継承順位が高いと思うのですが。
西の祝祭の時点で60歳を迎えているので、年齢的な理由で継承者から外されていたらいいなと思います。
南の国の祝祭
舞台の後半では、西の国に続いて南の国の祝祭を行うことに。
南の魔法使いと西の魔法使いたちは箒に乗って南の国を旅することになります。
南の祝祭で印象的だったのは、ムウムウのぬいぐるみ。
黒子の人がぬいぐるみの後ろに立って動かしてるんだけど、めちゃくちゃ可愛かったです。
フィガロじゃないけど、私も来世はムウムウになりたいくらい。
全体的にほのぼのした雰囲気で、安心した気持ちで楽しく見ることができました。
フィガロが好きなので、フィガロがどこで何をしているかを追っているだけでほとんど南の祝祭のシーンが終わってしまった気がします。
目が足りないとはこのことか、と実感しました。
出発前夜に賢者様と話すシーンもすごく良かったし、キャンプで真っ先に座るフィガロも、西の魔法使いたちを待っている間に本当にお昼寝しちゃうフィガロも良かった。
あと、レノに会うためにわざわざレイタ山脈まで足を運んでいたエピソードのことは完全に忘れていたので、改めて感動しました。
こんな風に「誰かに頼まれたわけじゃないけれど放っておけない」用事がフィガロにはたくさんあるんだろうなぁ。
歌で印象的だったのは『大地の行方』。
2章で西の魔法使いたちが歌った『風の行方』がアレンジされていて素敵でした。
旋律が同じだからこそ、ふたつの国の在り方のちがいがダイレクトに伝わってきたような気がします。
最後の方はもう、フローレンス兄弟とムウムウが可愛いすぎて記憶が飛びました。
覚えているのはフィガロの「ミチルから離れたんだね」と蘇った神殿と満月を背に立つフィガロが正真正銘の神様に見えたことくらい……。
フィガロ役の和合さん、2章でひと目見た瞬間からフィガロ本人にしか見えなくて、恋に落ちたみたいに好きになってしまいました。
すごい、とにかくすごい。
和合さんにはずっとずっとフィガロでいてほしいし、もし機会があれば他の舞台も見に行ってみたいなと思っています。
からっぽのグラスとからっぽの瓶
こうやって振り返ってみると、同じ祝祭でも西と南ではお話の印象が全くちがいますよね。
そのふたつの国の物語を歌のなかに「からっぽ」という言葉を忍び込ませることで繋いでいるのが上手いなぁと思いました。
西の国では、家なし魔女の「からっぽのグラス」とアントニオ様の「いっぱいのグラス」で持つものと持たざるものを対比し、南の国では、さらに「からっぽの瓶」は思い出を詰めるためにからっぽだったんだ!というミチルの発見に繋がっています。
もっと遡ると、第2章『世界に一つだけのスカーフ』でクロエが歌う「俺のくだらない空想 からっぽな想い」のフレーズとも重なっていることにも気づきました。
人間と友達になりたいという自分の夢を「からっぽな想い」だと歌ったクロエが、自分なんかが幸せになれるはずがないと信じ込んでいる家なし魔女に「からっぽのグラス」をいっぱいにする力を取り戻させたこと。
そして、「からっぽの瓶」に思い出を詰めるように、南の国で出会った村人たちとの交流がクロエの夢をちょっとだけ叶えてくれてたこと。
それらを合わせて考えると、私にとっての祝祭Part1の主人公はクロエだと感じました。
最後に
今回から賢者様とミチルの役者さんが変わったわけですが、個人的には想像していたよりもずっと馴染んでいて違和感なく楽しめました。
舞台が終わった後の挨拶で、先生役のシャイロックとフィガロが毎回アイコンタクトをしながらうんうんってうなずきあっているのがすごくすごく良かったです。
まほステを愛してくださっているんだなぁ、嬉しいなぁ、とぐっときました。
これまで全然1.5の舞台に触れてこなかったので、こんなにもまほステを好きになるなんて思ってもみなかったんですけど、最近ではステの曲を聴きながら家事をしたりしています。
ほぼ毎日のように聴いてるので、どうせならいい音で聴きたいなと思ってCDも予約しちゃいました。
祝祭の曲もどれも最高でしたし、楽曲が公開される日がいまから楽しみです!